以前住んでいたこともあって、四谷には昔よく通った店がある。
「福昇亭」もそのひとつだ。
その「福昇亭」さんが店をたたむという情報を、
このブログへのtomyさんのコメントで知った。
いてもたってもいられなくなり、四谷へ向かった。
というのも、今年の2月の、四ッ谷駅前にあった
「とんかつ 三金」が閉店してしまった。
四谷に住んでいたときはけっこう通った店だったので、
最後に一度行きたかったのだが、閉店してしまってはそれもかなわない。
というわけで、「福昇亭」である。
ここは、小さな、ごく普通の町の中華料理屋さんである。ご夫婦でやっておられる。
四谷に住むようになってすぐに行った記憶がある。
なぜなら、名前がいい。「福」が昇っていくという名前に縁起の良さを感じたのだ。
一階はカウンターだけ、二階は2人掛けのテーブルが2つある。
しかし、僕はいつも一階のカウンター席に座っていた。たいてい一人できていたからだ。
で、メニューはどれを食べてもおいしかったのだが、とくに気にいたのが「炒飯」だった。だから、僕はここへ行くと必ず炒飯を食べた。
一階のカウンターに座ると調理の様子がよくわかった。
炒飯には大量のニンジンのみじん切りが入る。
僕は、オヤジさんの作り方を見て、自分の家でも作ってみよう、何度もチャレンジした。似た味は出せるのだけれど、なかなか同じおいしさは出せなかった。
そうこうするうちに僕は四谷を離れた。
早稲田に引っ越すことになったのだが、
それでも家で作るチャーハンは、
ここの味に少しでも近づけたいと思っている。
さて、「福昇亭」へ向かおう。
JR四ッ谷駅から新宿通りを新宿方向へ歩く。
そういえば、閉店を教えてくれたtomyさんは「福昇亭」の昔の姿を知っている。
かつて、四谷の新宿通りはいまよりもっと狭かった。当時の「福昇亭」はいまよりももっと大きく。人を使っていたそうだ。それが拡幅工事によって、店が小さくなり、その後はご夫婦で仕事をなさるようになったということだ。
午前11時に到着。開店は11時半とのことで、目の前の公園で30分待った。そして入店。妻とふたりで炒飯、餃子、チャーシューメン、レバーニラ炒めを頼んだ。どれも旨い! もうこれが食べられないかと思うとちょっとさびしくなった。
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