今回の「文豪たちの東京めぐり」は、夏目漱石が学生時代に食べた洋風かきあげを今も出すお店「松栄亭」を訪ね、
『我輩は猫である』を書いたとされる旧居跡をめぐる。
さらに『三四郎』に描かれた藍染川跡といわれる「よみせ通り」を経て、羽二重団子本店まで歩く。


まずはお昼時ということで、「松栄亭」から始めることにした。
東京メトロ丸の内線の淡路町駅
文豪たちの東京めぐり 夏目漱石編 淡路町駅スタンプ

スタンプを押し、地上に出て「松栄亭」へ。
有名なお店で、これまで何度かきたことがある。
文豪たちの東京めぐり 夏目漱石編 松栄亭

何が有名かといえば、「洋風かきあげ」が有名だ。
漱石の随筆に「ケーベル先生」というのがある。
ケーベル先生というのは海外からやってきた東大の大学教授で、
漱石も講義を受けたことがある。
そのケーベル先生の専門コックだった人が松栄亭の初代である。
漱石があるとき、ケーベル低をたずねたときにありあわせの材料でコックが作ったのが、
「洋風かきあげ」である。
注文すると「15分ほどかかりますけどいいですか」と聞かれる。
「いいですよ」と答える。
というわけで、15分待って出てきたのがこれ。
文豪たちの東京めぐり 夏目漱石編 松栄亭 洋風かきあげ


真ん中から切ってみるとこんなかんじ。

文豪たちの東京めぐり 夏目漱石編 松栄亭 洋風かきあげ

豚肉とタマネギを卵と小麦粉で混ぜ、それを揚げている。
外はカリッとして、中はしっとり。
オムレツかお好み焼きかとか似ているものを探すものの、似たものはない。
毎回ここにくると洋風かきあげは頼むのだが、おいしいかと聞かれれば、うーん、それはよくわからない。
ただ、味が受け継がれているので、漱石が食べたものと同じようなも味を体験できるのがすごいと思う。

おなかいっぱいになったところで、南北線の東大前駅まで歩く。
本郷通りに出てまっすぐいき、東京大学を通り過ぎたあたりに駅がある。
駅でスタンプを押して、漱石の旧居跡を見に行く。
ここに今は碑がたっている。
文豪たちの東京めぐり 夏目漱石編 旧居跡

イギリスの留学から帰国した漱石はこの場所にあった家に3年ほど住む。
その間に処女作『吾輩は猫である』を執筆するのだ。
その石碑の後ろにある塀の上を見ると、そこには猫がいた。
文豪たちの東京めぐり 夏目漱石編 旧居跡の猫


ここから団子坂を降りると、不忍通りである。
団子坂下の交差点に千駄木駅の入り口があり、そこにスタンプがある。
それを押して、不忍通りから一本東側の「よみせ通り」を歩く。
文豪たちの東京めぐり 夏目漱石編 藍染川跡

ここが『三四郎』に登場したデートコースの藍染川ががあったところだ。
川は現在、暗渠になっている。
ここからJR日暮里駅方向へいくのが、谷中銀座の商店街だ。
JRの線路を越えると、羽二重団子本店がある。
文豪たちの東京めぐり 夏目漱石編 羽二重団子

テイクアウトもあるが、店内でお団子も食べられる。
お茶とセットになっているお団子2本が462円。
それを注文する。
待っている間に「スタンプ台はどこですか?」と聞く。
教えてくれたのは入り口に近い場所。
ここは古いものがいろいろ展示されていて博物館のようだ。
出てきたお団子がこれ。
文豪たちの東京めぐり 夏目漱石編 羽二重団子

実は、僕はここにも何度かきている。
ここのお団子はおいしくて、何本でも食べられそうだ。
が、今あらためて、リーフレットを見ると、
スタンプ帳を見せると全商品5%OFF
と赤文字で書かれているではないか。ショック。。。。
知らなかったぁ。会計のときに見せればよかった。
つうか、スタンプの場所聞いているんだから、お店の人も察してほしかった。
というわけで、みなさんはぜひスタンプ帳を見せて値引きしてもらってね。
というわけで、残りスタンプはあと一個となった。
次も期待してね。