さて、タイトルにカツ丼とあるんだけれど、今回のカツ丼は普通とは少し、いや、かなり違う。
行った先は日本橋人形町の「小春軒」。

日本橋人形町界隈というのは、散歩者にとってはなかなか人気のスポットだろう。
東京メトロ日比谷線の人形町駅A2番出口から地上へあがると、そこは甘酒横丁の交差点。
甘酒横丁の交差点


この界隈にはいろいろと有名なお店が建ち並んでいる。
たとえば大正八年創業と看板に出ている「快生軒」という喫茶店。
快生軒

いいかんじでしょ。ここも前を通るだけで入ったことはない。
この「快生軒」の隣の隣が「玉ひで」である。お昼はたいてい行列ができている。
親子丼で有名なお店だ。
玉ひで

ここの親子丼もおいしいし、歴史のあるお店で、
創業は江戸時代。歴史もいっしょに味わえるお店だ。
でも、今回はカツ丼。隣の「小春軒」へ。
こちらも創業は明治45年。
明治の元勲、山県有朋の料理番だった初代が
奥様の「春」さんとともに開かれたお店である。
小春軒

表には看板のメニューが貼られている。
残念ながら、ここにはカツ丼はない。
小春軒 表のメニュー

中をのぞくとすいていた。普通なら相席でお客であふれているが、
空いているテーブルがある。ラッキー。
さあ、入ってカツ丼を注文しよう。
カツ丼は、しじみ汁付きで1300円。
ちょっとお高いが、その価値はある。
料理は注文を受けてから作り始めるらしい。
しばし待つ。といっても10分少々。
出てきましたカツ丼。
小春軒 カツ丼

わくわくするねぇ。
さて、ふたを取るとこんなかんじ。

小春軒 カツ丼


すごいでしょ。上には甘辛く煮たタマネギ、ピーマン、じゃがいもがのっている。
その下は目玉焼き。そして、その下にカツがある。
真横から見るとこんなかんじ。
小春軒 カツ丼


昔の人がカツレツを丼にしようとしたとき、
いろいろなアプローチがあったんだろうなっていうころがわかる一品だ。
ご飯+トンカツ+卵+野菜=カツ丼
という公式があったとして、小春軒の答えはこの形になったのだろう。
これがじつに旨い。昔ながらの味わいだ。
普及しなかった理由は、かき込めないという点かもしれない。
ひとつひとつの素材をじっくり味わいタイプの丼なのだ。
ぜひ、小春軒のカツ丼を一度味わってみてほしい。
さて、満足してお店を出たら、激しい雨だ。
人形町を散歩するつもりだったが、急いで地下鉄の入り口まで戻った。
なんてこった。散歩は中止。



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