NHKの連続小説「あさが来た」で、ディーン・フジオカが演じる五代友厚はドラマでは、死を向かえる。

ドラマ上、どういう演出になるのかは不明だが、史実では糖尿病が死因なのだそうだ。享年49歳。

糖尿病といえば、日本では年々患者数が増え続けている病気だが、かつてはお殿様の病気として、ごく一部の人たちだけの病気だったが、今や日本人の5人に1人が糖尿病ではないかといわれるほど、その患者は増えている。

日本でいちばん古い糖尿病の記録は平安時代の中期、絶大な権力を持っていた藤原道長ではないかといわれている。その後も織田信長、五代友厚の時代でいえば、明治天皇も糖尿病にかかっていたのではないかといわれている。

僕自身のことでいえば、45歳のときに、区の健康診断で糖尿病が発覚した。会社員ではなく、フリーだった僕は35歳のときに、仕事でいろいろな人間ドックで健康診断した後、10年間はまったく健康診断を受けていなかった。

この10年間、僕は仕事が忙しく、取材に出かける以外は、仕事場兼自宅でずっとパソコンの前に座って原稿を書いていた。忙しいときはピザの宅配や弁当の出前を取るような生活をしたため、体重は100kgを超えていた。

とはいえ、糖尿病の自覚はまったくなかった。それだけに、何気なく受けた健康診断の結果、「糖尿病です、入院が必要です」と言われたときはショックだった。

実際、入院し、糖尿病のことを知るにつけ、ああ、なるほど、人生五十年と昔の人はよく言ったものだと思った。仕事が減り、時間ができたので、健康診断でも行こうかと言う気になったが、忙しかったらそのままだったかもしれない。そうすると、糖尿病が悪化し、50歳くらいの寿命だったかもしれない。

会社などで定期的に検診を受けている人はいいが、そうではない人は、ぜひ健康診断することをお勧めする。早く発見できれば、早めの対処もできるというものだ。